大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和44(あ)194 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人久保木益次郎の上告趣意は、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の

上告理由にあたらない。

なお、原判決の是認した第一審判決は、業務上過失傷害の所為につき刑法二一一

条前段(昭和四三年法律第六一号による改正前のもの)、酒酔い運転の所為につき

道路交通法一一七条の二第一号を適用し、前者の罪につき禁錮刑、後者の罪につき

懲役刑を選択したうえ、以上は刑法四五条前段の併合罪であるとして、同法四七条

本文により前者の罪の刑に法定の加重をし、結局禁錮四年六月以下で処断している

が、右は各罪につき定めた刑の長期の合算額を超える場合であるから、同条但書を

適用し禁錮四年以下で処断すべきであつたにかかわらず、第一審判決がこれを遺脱

し、原判決がこれを看過したのは、法令の適用を誤つたものといわなければならな

い。

しかし、記録にあらわれた一切の事情を綜合すると、被告人に対する本件宣告刑

が不当に重いものとはいえないから、原判決を破棄しなければ著しく正義に反する

ものとは認められない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四四年六月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 飯 村 義 美

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

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裁判官 松 本 正 雄

裁判官 関 根 小 郷

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